【Z・CD特別情報43】

 

フォー・ハンズ 

ブラームス:ワルツ集「愛の歌」&シューベルト:幻想曲

 

 

レオン・フライシャー&キャサリン・ジェイコブソン
 

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《フォー・ハンズ、つまり「四手のための作品集」》

  1.  これまで、2台ピアノやフォー・ハンズは第26話「タール&グ
  2. ロートホイゼン」、第40話「アルゲリチ&フレイル」など紹介し
  3. てきたが、今回は演奏・録音に優れたレオン・フライシャー&キャ
  4. サリン・ジェイコブソンを紹介しよう。「ラ・ヴァルス(4手のた
  5. めの)」は第40話「アルゲリチ&フレイル」でも紹介しているが、

演奏・解釈の点で異なり、聞き応えのあるCDである。

 

 

《演奏家・レオン・フライシャー》

  レオン・フライシャーLeon Fleisher, 1928年7月23日 - は
アメリカ合衆国のピアニスト・指揮者。

カリフォルニア州サンフランシスコに東欧ユダヤ系移民の家庭に生まれ、4歳でピアノを学び始める。8歳でデビューし、16歳でピエール・モントゥー指揮のニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団と共演した。

ジョージ・セルが指揮するクリーヴランド管弦楽団と共演して、一連の記憶すべき録音を残す。1952年に、エリザベート王妃国際音楽コンクールピアノ部門で第1位入賞した。
しかし、局所性ジストニアを患って1960年代に右手の自由を失った。その後、2000年代にボトックス療法によって右手が回復するまで、左手だけのレパートリーによって演奏を続けた。

 

《四手と2台ピアノ》
「四手と2台ピアノ」の違いは簡単に言えば、手がかさなるのが「四手」、かさならないのが「2台ピアノ」ということになるだろう。「2台のピアノ」ならどの音域を弾いても、二人の演奏者の指は重なることはないから、お互いに自由に弾くことができる。
それに対して「四手」では、左に座る奏者の低音域の右手と、右側に座る中高音域の左手は時にはぶつかることがある。これをいかに回避するかが、四手の楽しみである。旋律が右に座る奏者の「左手」から左側に座る奏者の「右手」に、あるいはその反対もある。ここが二人の息の合わせどころでもある。

「2台のピアノ」より、「四手」は音に厚みはない。それだけ洗練された演奏が求められる。演奏をどのように設計するかという点では四手も2台ピアノも同じであるが、四手の方がよりシビアである。演奏の破綻も現れやすい。

《演奏曲目》
演奏曲目はブラームス、シューベルト、ラヴェル、そしてボルコム。
ブラームスのワルツは作品52

4手のためのワルツ集(または16のワルツ)》などはフォルテ・ピアノなどの発明や普及と大きな関連がある。

当時、フォルテ・ピアノ(以下ピアノ)はヨーロッパにおいて、特に貴族階級などに大変に普及をしたが、演奏する楽譜の出版などはそれに及ばなかった。つまり、4手の作品などは渇望されていた。
そこで作曲家たちは競ってピアノのための作品を作曲し出版させた。
一台のピアノに二人が座って同じ作品を演奏する光景を想像してみてほしい。
男女が並んでいれば、お互いの息遣いや体の触れ合いなどは想像を超えるものがある。
こうした情景が「4手のための作品」の普及の原動力となったことは容易に想像できるであろう。

 

●《4手のためのワルツ集(または16のワルツ)》作品39は、ヨハネス・ブラームスによるピアノのための連弾曲集。
1865年に出版され、畏友エドゥアルト・ハンスリックに献呈された。作曲者自身の見込みに反して、ビーダーマイヤー時代における家庭音楽への需要の高さから、売上げは非常に好調で、ほかに独奏版も発表された。

また、作曲者自身の編曲による2台ピアノ版(第1、2、11、14、15番のみ)も発表されている。ショパンのような高雅な洗練には欠けるものの、総じて小ぶりで親しみ易い。
楽曲ごとに様々な性格の違いが見られ、ウィンナワルツよりもレントラーに近いもの、リズムに凝ったもの、スラヴ風の愁いを含んだもの、ハンガリー風のにぎやかな曲想をもつもの、子守唄風のもの、夜想曲風のものとさまざまである。
しかし、簡潔で素朴なうちにも、緊密で明晰な形式感や、音楽的な趣味といったブラームス作品の特徴が凝縮されており、ちょうどショパンの場合の《前奏曲集》作品28と似たような特質を帯びている。

 

《収録曲》

  1. ブラームス:ワルツ集「愛の歌」作品52a

愛らしい18曲からなるこのワルツ集は、本来ピアノ曲ではなく、自作の声楽曲に基づく改作である。
オリジナルは、混声四重唱と連弾のための作品で、同じOp.52という番号で出版されたものである。
この原曲は、ロシアやポーランドに伝わる無名作者の詩をドイツの詩人ゲオルク・フリードリヒ・ダウマーが翻案した詩集『ポリドーラ』からブラームスが18篇の詩を選び曲付したもので、1868~69年にかけて作曲された。

1. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第1曲:言っておくれ、大好きなきみ

2. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第2曲:奔流は岩にぶつかり

3. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第3曲:ああ、女

4. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第4曲:こんなつまらないわたしでも

5. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第5曲:青々としたホップの蔓が

6. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第6曲:可愛らしい小鳥が飛んで行った

7. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第7曲:結婚するまえはすてきだった

8. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第8曲:あなたのやさしく、愛らしい眼が

9. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第9曲:ドナウ河の岸辺に立つ家の窓から

10. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第10曲:ああ、湧水がやさしく

11. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第11曲:こんな口さがないひとたちとはとても

12. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第12曲:おーい、錠前屋、鍵を作ってくれ

13. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第13曲:小鳥が空中を飛びまわりながら

14. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第14曲:月が明るく照っている

15. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第15曲:ナイチンゲールは可愛らしくうたう

16. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第16曲:愛は暗い落とし穴だ

17. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第17曲:光のようなきみ、行かない方がいいよ

18. ワルツ集「愛の歌」作品52a[4手のための] 第18曲:茂みが揺れ動いている

 

2.シューベルト:幻想曲 D.940
幻想曲 ヘ短調(独: Fantasie f-Moll )作品103、D940は、フランツ・シューベルトが死去の年、1828年に作曲したピアノ連弾曲。シューベルトの数多い4手ピアノ曲の中でも、とりわけ印象深い晩年の傑作である。

19. 幻想曲 ヘ短調 D.940[4手のための] Allegro molto moderato-

20. 幻想曲 ヘ短調 D.940[4手のための] Largo-

21. 幻想曲 ヘ短調 D.940[4手のための] Allegro vivace-

22. 幻想曲 ヘ短調 D.940[4手のための] Tempo I

 

3.ラヴェルの「ラ・ヴァルス」
管弦楽のための舞踏詩『ラ・ヴァルス』(仏: La Valse, Poème choréographique pour orchestre )は、モーリス・ラヴェルが1919年12月から1920年3月にかけて作曲した管弦楽曲、もしくは作曲者自身によるピアノ2台用やピアノ独奏用の編曲作品。

タイトルの「ラ・ヴァルス」とは、フランス語でワルツのことで、19世紀末のウィンナ・ワルツへの礼賛として着想された。

23. ラ・ヴァルス[4手のための]

4.ボルコムの「優雅な幽霊のラグ」
ウィリアム・ボルコム (William Bolcom、1938年‐ )は、アメリカ合衆国ワシントン州出身のラグタイムを中心とするジャズの作曲家・ピアニスト。グラミー賞を2回受賞している。
彼の代表曲は「優雅な幽霊のラグ」、「ポルターガイスト」など。「優雅な幽霊のラグ」は、2006年のISUグランプリファイナル で金妍兒が使用したことで話題となった。

24. グレイスフル・ゴースト・ラグ(優雅な幽霊のラグ)[4手のための]

《演奏について》
ブラームスのワルツ「愛の歌」に始まり、シューベルトの大作「幻想曲」、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」、ボルコムの「優雅な幽霊のラグ」と、優美な曲調の作品が選ばれており、夫婦ならではという息のあったコンビネーションが素晴しく、ブラームスの曲名どおり、二人三脚で歩んできた夫妻の愛の演奏。

 

 

 

 

 

 

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