【Z・CD特別情報 19】


トルコの軍楽 

〜メフテルの粋な軍楽隊音楽〜

 

 


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 一曲目を聴いたら、ああNHKのドラマ「阿修羅のごとく」で聴いた事がある、と思う。演出の和田勉が取材でトルコに行ったときに聴いて、ドラマの音楽として使用することを思いたったという。

メフテル(トルコ語: Mehter)とは、オスマン帝国とトルコ共和国で行われてきた伝統的な軍楽のことで、オスマン軍楽トルコ軍楽とも称される。また、軍楽隊をメフテルハーネ (Mehterhane) と言う。

正確には、オスマン語のメフテルmehterは、ペルシア語のマフタルمهترからの派生語で、軍楽隊の個々の隊員を表す言葉となる。軍楽は多数の人間によって演奏されるのが普通で、よって、複数の人間がいるためメフテラーンmehterân(ペルシア語の複数形マフタラーンمهترانより)となり、また大臣や王子の随行員としてはメフテルハーネmehterhane(ペルシア語مهترخانهより。「マフタルの家」「マフタル達の集会」を表す)と呼ばれた。現在のトルコ語では、全体でバンドはmehter takımı(「メフテルの集団、グループ」)としばしば呼ばれる。

 18世紀、トルコはオーストリアのウイーンに攻め込んでウイーンを脅かした、という。ウイーンは外敵から守るために外壁を創ったが、その外壁が必要となくなり、後の都市計画で取り払ったという。そのなごりがウイーンの市内電車の走るリンク(環状線)である。
モーツァルトやベートーベンは、トルコ行進曲を作曲したというのだから、よほどトルコ旋風を身にしみて感じていたのであろう。トルコは脅威の軍隊であった。

ウイーンの外壁のなごり・リンク(環状道路)(筆者撮影)

 

 収録曲目

1. 古い陸軍行進曲「ジェッディン・デデン」(祖先も祖父も)

2. 陸軍行進曲

3. 祖国のマーチ

4. テクビル行進曲

5. 若いオスマン

6. シヴァストポル行進曲

7. 前奏曲 I

8. 前奏曲 II

9. ジハード(聖戦)

10. 行進曲「勇気満ちて」

11. ズルナ・タクシーム|エステルゴン城

12. 軍隊行進曲

13. 行進曲「歴史のページをめくる」

14. シュレイマン王子の行進曲

15. サズ・セマイ(器楽)

16. エステルゴン城

17. 古い陸軍行進曲「ジェッディン・デデン」|軍楽の祈り

18. 古典音楽::ケメンチェ独奏「ベステニガル旋法のタクシーム」

19. 古典音楽::ケメンチェ独奏「イスファハーン旋法のタクシーム」

20. 古典音楽::ケメンチェと歌「バラ園」(ニハーベント旋法)

21. 古典音楽::ケメンチェと歌「路上の夜」(キュルディリ・ヒジャーズカル旋法)

どの楽曲も強いトルコを印象づける音楽である。

 メフテルは古代から続く西アジアの音楽の伝統と、中央アジアのテュルク民族の太鼓による軍楽を受け継ぎ、オスマン帝国の常備軍(カプクル、イェニチェリ)において独自の発展を遂げた音楽である。

オスマン軍は自軍の士気向上や威嚇のために、軍楽隊を連れて戦争に赴き、平時にも宮廷などの儀礼に用いた。
軍楽隊はヨーロッパへの遠征にも随行したことから、西欧の各宮廷にも知られることとなった。

 また18世紀前半には、西欧諸国も軍楽隊を持つようになったが、その起源はメフテルを真似たことに始まり、現在のブラスバンドの楽器の基本編成にもメフテルの影響の残滓が見られる。

 20世紀に入ってメフテルはオスマン帝国固有の音楽としてようやく再評価されるようになり、第一次世界大戦においてオスマン軍を鼓舞するためにメフテルが演奏された。戦後成立したトルコ共和国でもその評価には紆余曲折があったが、最終的にメフテルはトルコ民族の音楽遺産と位置付けられることになって、完全に再興した。

 現在はイスタンブールの軍事博物館内で毎日開かれるコンサートや、夏期にトプカプ宮殿で行われる観光客向けのショーで演奏するほか、トルコ共和国の国家行事に参加、また海外のトルコ関係の行事に出張している。しかし、昨今のトルコ情勢で、観光用の演奏会の開催は不明である。

義務教育の音楽の授業では、基礎的なメフテル音楽が子供たちに教えられるなど、民族音楽として保存されている。

 主に使われる楽器は、ズルナ(チャルメラのように2枚リードのけたたましい音のする管楽器)とダウル(左手で持ち、右手の撥で叩く太鼓)である。

 その他にも、管楽器にボル(ラッパ)、打楽器にナッカーレ、キョス(太鼓の類)、体鳴楽器>(鳴り物)にズィル(シンバルの原型。仏教の法会(ほうえ)でえ)で使う 鐃鈸(
(にょうはち)のようなもの)、チェヴギャーン(いわゆるターキッシュ・クレッセント。音の鳴る杖で、日本では山伏が持つような錫杖に似ている)などを用いた。

 録音は民族音楽学者の小泉文夫と小柴はるみが現地で行ったものであり、当時(1970年代)はアナログ録音機が用いられた。各楽器のバランスは別として、ワンポイント・マイクによる録音なので複数マイクによる位相差がなく、抜けのよい音で録音されている点、現地の雰囲気を良く伝えている。

 

 

 

 

 

 

 

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