【Z・CD特別情報 7】


チャイコフスキーはお好き?

~ロココの主題による変奏曲~


 フランソワーズ・サガンの小説のなかで、シモンがプレイエル・ホールでのコンサートにポールを誘う手紙の中で 「ブラームスはお好きですか?」とさりげな く問う一文から。詳細は『ブラームスはお好き』を参照してください。

 私が『チャイコフスキーはお好き』と言っているのとは意味が違う。
印隠滅滅とした性格でクララ・シューマンの尻を追い回したブラームスではなく、音楽を思いのたけに展開した『チャイコフスキーはお好きで すか』、と聴いているのである。

 サンクト・ペテルブルクのモスクワ駅からモスクワに都落ちしたチャイコフスキーはさぞかし悔しかったであろう。サンクト・ペテルブルクのモスクワ駅(ロシアではモスクワに行く列車が出発する駅名をつけている)のホームに立つと、チャイコフスキーの気持ちがひしひしと伝わってくる。

 私は取材で2005年にサンクト・ペテルブルクを訪れた。チャイコフスキーの時代のロシアはサンクト・ペテルブルクが都であり、モスクワは都会ではなかった。


 
         サンクトペテルブルク・モスクワ駅(筆者撮影)


 ルビンシテインが創設したペテルブルク音楽院の一期生であったチャイコフスキーは、ルビンシテインの弟が創設したモスクワ音楽院の理論講師としてモスクワに向かった。その後の波乱万丈のチャイコフスキーの人生は、音楽なしには語れない。そんな『チャイコフスキーはお好き』というのが今日の一枚である。



「ロココの主題による変奏曲」である。

(演奏・録音Aクラス)
http://tinyurl.com/qzsmttd

Rococo Variations, Cello Works:
Kniazev(Vc)Orbelian / Moscow Co(¥2112 アマゾン)




 音楽はいつも建築、美術の様式の後を追っている。 ロココ様式はバロック様式に続く時代の美術様式を 言う。ルイ15世のフランス宮廷に始まった。
 
音楽ではクープラン、ラモーなど装飾を施した軽快・優美・繊細な音楽様式で、別名ギャラント様式とも呼ぶ。弦楽器でチェロをソロにして軽快・優美・繊 細を実現したチャイコフスキーの中でも珠玉の名曲である。
 
チェリスト・クニャーゼフは演奏旅行先で交通事故により重傷を負い、そこから奇跡の復帰を遂げた。

 チャイコフスキーは1840年に生まれ、1893年にサンクト・ペテルブルクで亡くなった。死亡については諸説ある。お墓は、アレキサンドル・ネフスキ
ー修道院にある。グリンカ、バラキレフ、キュイ、ムソルグスキー、ボロディン、リムスキー・コルサコフなどと共に葬られている。

  普段行くチャンスのないサンクト・ペテルブルグの模様は拙著「名曲アルバムコンサート」のプログラム・写真集として出版したが、現在は絶版である。



         

チャイコフスキーの墓(筆者撮影)

 



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