【Z・CD特別情報 5】


   ピアノ・名人 ホルヘ・ボレット
  
~知られざる名人~



 世に名人ピアニストは、キラ星のごとくいる。これまでピアノの作品のCDを取り上げてこなかったのは、私に自信がなかったからではなく、出し惜しみをしていたのである。そんなことを言って大丈夫でしょうね?
  ホルヘ・ボレットなるピアニストは聴いたことがないって。でも日本に来て(1988)N響と共演をしたこともあります。最近CDがでました。


(録音C・演奏B)

http://tinyurl.com/pueetmj


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番、
ショパン:ノクターン第5番 ボレット、
アサートン&NHK交響楽団



 1988年なので私はN響の音声担当を外れていたので、残念ながらボレットの生の演奏を聴いておりません。
 ここに紹介したのは、日本に来たという証拠のために掲載したのです。このCDはNHKの音源をもとに発売されたらしく、知りませんでした。
 さて、ボレットなるピアニストはキューバ出身なのです。だからあまり話題にならなかったのです。一部の「耳のご不自由な音楽評論家」には「なんだそれ」ということになったのでしょう。先ほどのN響については、最後にCDを手に入れて感想を書きます。
 
 今回ご紹介のCDは、リスト「シューベルト歌曲トランスクリプション」というCDです。シューベルトの歌曲「ます」「水車小屋の男と小川」・・「菩提樹」・・「魔王」などをリストが12曲のピアノ作品に編曲したものです。トランスクリプションとは平たく言えば編曲です。
 ボレットのことは実を言えば、私も仲間から教えてもらったのです。情報などは一人ではどうにもなりません。



(演奏・録音ともにAクラス)

 紹介しておきながら、「購入不可。こちらの商品は廃盤/絶版/重版未定の為、申し訳ございませんが、ご注文いただけません。」というのだ。それでは申し訳が立ちません。

 現在我が家に、ボレットのCDは100枚位あるでしょう。その中から入手可能でベストなものをご紹介いたしましょう。



(録音・演奏Aランク これはリマスタリングCDです。)
http://tinyurl.com/nb7hxgf
『愛の夢&ラ・カンパネラ~リスト名演集 ボレット リスト¥1416(アマゾン)』

高いものが良いとは限りません。

愛の夢&ラ・カンパネラ~リスト名演集/ボレット

1.愛の夢(S.541、第3曲)
2.小人の踊り(2つの演奏会用練習曲S.145、第2曲)
3.ためいき(3つの演奏会用練習曲S.144、第3曲)
4.葬送曲(詩的で宗教的な調べS.173、第7曲)
5.ラ・カンパネラ(パガニーニによる大練習曲S.140、第3曲)
6.森のささやき(2つの演奏会用練習曲S.145、第1曲)
7.半音階的大ギャロップS.219
8.スペイン狂詩曲S.254
9.タンホイザー序曲S.442



 Sという番号は、イギリスの作曲家ハンフリー・サールがリストの作品を分類した曲目別の目録であるサール番号 (S.)を意味します。
モーツァルトのK(ケッヘル)番号のようなものです。
先ほどの、トランスクリプションの片鱗は9曲目の「タンホイザー序曲」(ワーグナー作曲・リスト編曲)で聴くことが出来るでしょう。

 ピアノの音は、「192kHz最新リマスタリング/ルビジウム・クロックジェネレーター使用最新カッティング」で1970年代の録音を蘇らせています。」リマスタリングもここまでくれば立派ですね。
演奏・録音ともにAクラスです。
 
 さて、N響とボレットの共演ですが、指揮者はロンドン・シンフォニエッタのデイヴィッド・アサートンです。聴いたことのない指揮者です。曲目を理解していない。とてもへたくそ。こんな指揮者を客演に呼んでくるところにN響の脆弱さがある。ブロムシュテットのような優れた客演を呼んでくるのは、1990年代までである。N響は3年先の客演指揮者をきめているそうだが、担当者がほぼ3年ごとに代わるので優れた指揮者を選んでも、3年後には担当を外れるので、選考した結果の責任はあいまいである。人事先行のNHKらしいやりかたである。私は幸いにもN響へ出向しなくてすんだ。「くわばら、くわばら」である。お蔭で「ベルリンフィル」のハイビジョン衛星生放送をベルリンから3年間担当した。アバド、ラトルの時代である。このお話はいずれまた。

 ところで、N響の収録で私のころは、メインマイクがノイマンSM69でしたが、このマイクは8千ヘルツあたりに持ち上がりがあるので、最近はB&Kという測定用の無指向性マイクを4本長い干し竿につけて収録しているようです。私は経験がないが。
 本来、マイクを増やすと微妙に位相の違いがあらわれ、音に濁りがでてくる。NHKホールはオーケストラの音が前面に出てこなくて、オーケストラをなるべく客席に近くセッティングしようと試みた。

 ところで、肝心の演奏はボレットの力量に指揮者が追い付いていけない。ラフマニノフの協奏曲第3番はピアノとオーケストラが互いに「思いのたけ」(恋心ともいえよう)をぶつけ合うところに演奏の妙があるのだが、ピアノだけが浮いている。残念。

 録音はおそらくNHKだが、マスタリングはALTUSとなっている。本来のボレットのピアノタッチが見え隠れするので少々聴きづらい。これからCDの販売を目的としない録音から、マスタリングするCD製作の困難が増えるとなると、買うときに気をつけねばならない。



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http://tinyurl.com/qx6afjl

 

 

 

 

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