【Z・CD特別情報 1】



パガニーニなんて知っている

~モーツァルトもどきの世界~



「モーツァルトの音楽」が心地よく、「休みの朝」にコーヒーでも飲みながら 人心地つくには最適な音楽だとこれまで思ってきた。ところが、ここに「モー ツァルトもどき」とも言える音楽が現れた。 パガニーニの名前を知らない人は、クラシック好きの中にはいないであろう。 「パガニーニなんて知っている」というのが当たり前だ。超絶技巧を駆使した ヴァイオリン協奏曲や独奏のカプリスは、ほとんどのヴァイオリニストが挑戦 している。 近年にはピリオド楽器を使用してガット弦と当時の弓(ピリオド・ボウ)を 使用した演奏まで現れている。ねらいはパガニーニ時代の演奏の再現である。 イタリア、ブレシア出身のジュゼッペ・スカランペラの手になる 1865 年のヴ ァイオリン、イギリス人のジョン・ドットが19世紀初頭に制作した弓、そし てガットの弦。ヴァイオリン独奏はロベルト・ニフェリーニというイタリアの 演奏家である。

(参考紹介CD Aクラス・現在入手困難:Tactus Tc781690)
http://tinyurl.com/qarkpps

ヴァイオリン協奏曲や独奏のカプリスを「休みの朝」に聴いたら、その一日は 憂鬱でアンニュイな気分になるだろう。 ジャジャーン、ここにパガニーニの聞きなれない曲が現れた。「ヴァイオリン とギターの二重奏」という組み合わせである。彼以外にこの組み合わせで作曲 している作曲家にはこれまでお目にかかったことはない。ともかく、奇妙な組 み合わせである。伴奏はもちろんギターである。 私がこの作品について述べる前に、これは一度は聴いてほしい。


(推薦Aクラス SACD)
http://tinyurl.com/qzlc77

『ヴァイオリンとギターの音楽』 テレベジ、プルンバウアー SACD
パガニーニ(1782-1840) ( Niccolo Paganini ) ¥3.292
(録音はヴァイオリンとギターのバランスも良い)

さあ、どうでしたか。あなたの知っているパガニーニとは大分ちがっていた でしょう。え、こんな曲もあるのです。 パガニーニについては、多くの話が「逸話や伝説」だらけなので信頼性に乏し い。しかし、パガニーニが「ヴァイオリンとギターの作品」を書くに至った経 緯は九割方信頼できよう。パガニーニの青年時代の17歳のころに、彼は既に ヴァイオリニストとしての名声を確立していた。父親は無類の博打好きであり、 後にパガニーニも大いに博打にのめりこんだ。演奏会の前日に自分のヴァイオ リンを質草にし、ヴァイオリンを失ったこともあったようだ。父親は息子が稼 ぐ金を当てにして息子の尻を叩いたという。 また、パガニーニは演奏会での収入のほかに、パトロンからの作曲の依頼で 潤っていた。「ヴァイオリンとファゴットの二重奏」という奇妙な作品が残さ れているが、これはスエーデン人のファゴット狂いの金持ちが依頼して作曲さ れた。「ヴァイオリンとファゴットの二重奏」の作品とは前代未聞である。


(参考紹介CD・Cクラス)
http://tinyurl.com/oy4j4tg
そろそろ、「ヴァイオリンとギターの作品」に話を移そう。 彼の逸話には 1801 年から「謎の失跡」として語られる 4 年間がある。パガニ ーニは 1782 年生まれであるから、18 歳から 22 歳の多感な時期である。 彼はこの時期について「私は、農園の経営に携わった。そして、ギターを弾 く趣味をもった」と記述している。これは一概に信じがたい。農園の経営では なく、若い富豪の未亡人ディーダまたはマリーナと呼ばれる夫人の館に転がり 込んで、若さを持て余す生活をしていた。要するに「自堕落の生活」である。 しかし、この夫人はギターの愛好家で、パガニーニも「転んでは唯で起きるこ となく」、「ヴァイオリンとギターの作品」を書くことになった次第である。 これは信頼に値する話である。 パガニーニの生涯の作品目録は、ベートーヴェンほど整理されていないから、 整理されれば、作品と作曲との因果関係から証明されるであろう。(我家には 100 枚ほどのパガニーニのCDがある。) そして、これが今日残されている「休みの朝」にコーヒーでも飲みながら人 心地つくには最適な音楽なのだ。勿論、パガニーニもギターを演奏したから、 パガニーニの後のヴァイオリンの作品に左指でピチカートをするギターの奏 法を取り入れて難曲を書いた。ここでも「転んでも唯で起きることない」鬼才 ぶりが発揮されている。 ところで、「ヴァイオリンとギターの作品」は何曲くらいあるのだろう。 チェントーネ・ディ・ソナタ集という 18 曲を含めて、優に 50 曲以上もある。 チェントーネとはイタリア語で「寄せ集め曲集。中世の礼拝曲集」といった言 葉で文字通り、そういった曲集である。 パガニーニの作品は十分整理されていないので、話はここでお仕舞。 現在調査中・続編もあります。乞う御期待。
                              真木 礼





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http://tinyurl.com/qx6afjl

 

 

 

 

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